跳ね馬のように乱暴だけど、

勢いだけで触れたものへの感想を残していくブログ。

しまなみロマンスポルノ’18〜THE LIVE VIEWING〜

10月20日ポルノグラフィティのライブビューイングへ行ってきた。

f:id:rumlpn_163:20181023143932j:image

私にとっては初めてのライブビューイング鑑賞であった。立ち上がって鑑賞するものなのか、声を出していいものなのか、ライブの様に手拍子をしたり踊ったりしていいものなのか。右も左も分からず、取り敢えず普段ライブへ行く時と同じように動きやすい服装にタオルを片手に会場へ向かうことにした。

映画館でライブを鑑賞するとは如何なものなのか正直最初は戸惑いが隠せなかったが、実際に鑑賞してみると大変面白いものであった。映画館という小さい会場ではあるが、同じアーティストのファンが集まってライブと同じように歌い、踊り、音楽に身を揺らす…場所こそ離れてはいるが実際にアーティストが語りかけてくれているような不思議な感覚。新しい音楽との触れ合い方としてアリだなと感じた。進化する映像技術や通信技術とともにこういった新しい音楽の楽しみ方も生まれているという事実が大変嬉しかった。

 

内容の方は9月8日に尾道で行われたライブの映像がメインのライブビューイングと聞いていたのでリアルタイムの映像との中継がここまで長いとは思っていなかった。実際は2人の故郷・因島からの中継映像が半分くらいを占めていて臨場感を大きく味わえたことも感動の一つであったかもしれない。

9月8日の雨の中のライブ映像も10月20日当日の因島からの中継映像もどちらからも2人からの地元への感謝、ファンへの思い、デビュー20年目を迎えられたことへの喜びが手に取るように伝わってきた。MCの最中笑顔溢れるボーカルと涙を堪える表情のギタリスト。こんな表情の2人を見られたのは久し振りである気がして1ファンとして嬉しかった。

SONGSでも放送されていた因島高校の生徒と歌う愛が呼ぶほうへ。雨で披露できなかったコラボ合唱がここで実現できたこと、この貴重な時間をこの目で見届けることが出来たことも感動の一つであった。メンバーと笑顔で歌う地元の高校生の姿と美しい歌声がとても感じた。

 

西日本豪雨で被災した地元を元気づけるように届けられる熱いナンバー、優しく切なく歌い上げられるバラードナンバー、スクリーン越しのファンに語りかけるように煽りを取り入れつつ歌い上げられるライブ定番曲。今までの音楽活動を振り返るように披露される曲の数々にスクリーン越しである筈なのにいつものライブ会場にいるように体が熱くなり、声を上げ、身を躍らせている自分がいた。

 

私のいた映画館は最初客席の半分が立ち上がって鑑賞、半分が座って鑑賞といった感じであった。しかし終盤ミュージックアワーのDJボイスが流れた瞬間客席全員が立ち上がったのである。この景色は圧巻であった。溢れる熱気と満場一致の変な踊り。映画館が一瞬にしてライブ会場へと変化した瞬間であった。

 

煽るボーカルとそれに答えるファンの掛け合い。叫んで踊って日々の鬱憤が一気に晴れて行く。嗚呼これだからバンドファンはやめられない。音楽というのは日常を忘れさせてくれるなんて楽しいツールなのであろうと思う。

 

この話とは少し離れてしまうが私はもう一つ大好きだったバンドをこの春に失った。解散してしまった訳ではないのだが、メンバーの不祥事という何ともやるせない理由でベーシストが脱退し実質活動不可能な状態となっている。20年以上続いた音楽活動があまりにもあっさり続けられない状態となり、続けることの難しさ、アーティストが舞台に立ってくれていることへの有難さを実感させられたのだ。

その事件後私にとって久しぶりとなる音楽の現場がこのポルノグラフィティのライブビューイングであった。2人が喜びに溢れた表情でステージに立ち音楽を奏でる光景に涙が止まらなかった。ここまで活動を続けるにあたり様々な苦難があったことだろう。それでもここに立ち続けてくれる有難さ…ファンを地元を大切にしてくれるその姿勢に自然涙が溢れてきたのである。雨の中ファンへ語りかけるその姿からこのバンドについて来て良かったと心から思った。

 

どうかこれからも2人が変わらずステージの上で音楽を奏で続けられるように願わずにはいられない。素晴らしい音楽を世に発信し、それと触れ合うタイミングを与え続けてくれているポルノグラフィティに感謝とより一層の声援を送りたいと思う。

 

この冬始まるアリーナツアーも楽しみで堪らない。屋内の会場となるので問題ないとは思うが、今度こそは天候が味方となってくれますように…